Linux コマンドおよびツールである `find` と `sed` を組み合わせてファイル名の一括変更を行うものです。(※注意:表示を変更するだけです。)
以下に、コマンドの要素とそれぞれの効果を説明します。
1. `find`
これはファイルとディレクトリを検索するコマンドです。指定されたディレクトリ内を再帰的に検索し、条件に一致するファイルやディレクトリを見つけます。
2. `-name "*.txt"`
`find` コマンドのオプションで、指定された条件に一致するファイルを検索します。ここでは、ファイル名が ".txt" で終わるすべてのファイルを探しています。
3. `|` (パイプ)
パイプ演算子は、`find` の出力を次のコマンドに渡すために使用されます。つまり、`find` が見つけた ".txt" で終わるファイルのリストが次のコマンドに渡されます。
4. `sed`
これはストリームエディタです。テキストを操作して変更するために使用されます。
5. `-e 's/.txt$/.bak.txt/'`
`sed` コマンドのオプションで、正規表現置換を行います。このオプションは、".txt" で終わるファイル名を ".bak.txt" に変更するための置換パターンを指定します。
具体的に、このコマンドの動作は次の通りです:
- `find` が指定されたディレクトリ内で ".txt" で終わるファイルを検索します。
- 検索結果のファイル一覧が `sed` に渡されます。
- `sed` は各ファイル名に対して、正規表現パターン `.txt$`(".txt" で終わる部分)を ".bak.txt" に置換します。
- したがって、例えば "file.txt" は "file.bak.txt" に、"document.txt" は "document.bak.txt" に変更されます。
このコマンドの目的は、ファイル名の拡張子を ".bak.txt" に変更することで、バックアップファイルの名前を一括で変更することです。
$について
コマンド:
```bash
find -name "*.txt" | sed -e 's/.txt$/.bak.txt/'
```
中に含まれる `$` は特定の変数や変数展開の記号ではなく、そのまま文字列として扱われます。このコマンドは `find` と `sed` を組み合わせてファイル名を変更する目的で使用されており、`$` は通常のテキスト文字として扱われます。
コマンド全体の動作は、次のようになります:
1. `find -name "*.txt"`: これは、現在のディレクトリ(`.`)以下で名前が ".txt" で終わるファイルを検索する `find` コマンドです。
2. `|` (パイプ): パイプ演算子は、`find` コマンドの出力を `sed` コマンドに渡すために使用されます。
3. `sed -e 's/.txt$/.bak.txt/'`: これは `sed` コマンドで、`.txt` で終わるファイル名を `.bak.txt` に置換するための正規表現置換を行います。`$` はここでは正規表現パターンの一部として使用され、ファイル名の末尾を示すための特殊文字です。したがって、これによりファイル名の ".txt" が ".bak.txt" に変更されます。
総括すると、`$` はこのコマンド内で変数の展開や特殊な意味を持つ記号として使用されていません。その代わりに、正規表現パターン内でファイル名の末尾を表すために使用されています。