Linux LPICレベル1 コマンド

Linux初心者のためのmkfsコマンドの解説 - ファイルシステムの作成とジャーナリングの有効化

コマンド1: `mkfs -t ext3 /dev/sda6`

機能

ファイルシステムを作成するためのコマンドで、指定したデバイス(ここでは`/dev/sda6`)にext3ファイルシステムを作成します。

語源/由来

"mkfs"は "make file system" の略です。"ext3"は拡張ファイルシステム3の略で、Linuxのファイルシステムの進化に関連しています。

"-t" オプション
  • 語源/由来: "-t" オプションは、UnixおよびLinuxのコマンドラインユーティリティに一般的に見られるオプションで、"type"(タイプ)の略です。ファイルシステムを作成する際に使用するタイプ(種類)を指定する際にこのオプションを使用します。
  • 役割: "-t" オプションは、ファイルシステムの種類を指定し、mkfsコマンドに対してどの種類のファイルシステムを作成するかを指示します。これにより、適切なファイルシステムがデバイスに作成されます。
"ext3" ファイルシステム
  • 語源/由来: "ext3" は "Extended File System 3" (エクステンデッド ファイル システム スリー) の略で、Linuxのファイルシステムの進化に関連しています。初期のLinuxファイルシステムは "ext" と呼ばれ、その後、"ext2" が登場し、さらに進化して "ext3" が開発されました。
  • 役割: "ext3" ファイルシステムは、Linuxシステム上でデータの保存と整合性を提供するために設計されたファイルシステムです。ジャーナリング機能を備えており、ファイルシステムのクラッシュや障害時にデータの損失を最小限に抑える役割があります。ファイルシステムの整合性と信頼性を高め、データの保護を強化するのに役立ちます。 "ext3" は "ext2" の機能を継承しつつ、ジャーナリングの追加により高い信頼性を提供します。

- 使い方:

1.`mkfs`コマンドを入力します。

2.`-t ext3`オプションを使用して、作成するファイルシステムの種類を指定します。

3.`/dev/sda6`といったデバイスを指定して、ファイルシステムを作成する対象のデバイスを指定します。

コマンド2: `mkfs -j /dev/sda6`

機能

ファイルシステムを作成するたびに日誌(journal)を有効にするコマンド。日誌はデータの整合性を保つのに役立ち、クラッシュ時のデータ損失を軽減します。

以下に、mkfs -j /dev/sda6 コマンドが ext3 ファイルシステムの初期化になる理由をまとめます。

  • mkfs コマンドのオプション -j は、ジャーナリングファイルシステムを作成します。
  • ジャーナリングファイルシステムは、ext3 ファイルシステムの一種です。
  • そのため、mkfs -j /dev/sda6 コマンドを実行すると、/dev/sda6 デバイスはジャーナリングファイルシステムとしてフォーマットされます。
  • mkfs -j /dev/sda6コマンドは、-jオプションが指定されているため、ext3ファイルシステム作成します。この-jオプションは、ジャーナリング機能有効にするためのもので、これによりext2ファイルシステムext3ファイルシステムになります。ただし、通常このオプションはmke2fsコマンドと一緒に使用されます。したがって、mkfs -j /dev/sda6コマンドは、/dev/sda6デバイス上に新しいext3ファイルシステム作成します。

なお、mkfs -t ext3 /dev/sda6 コマンドを実行すると、ext3 ファイルシステムが作成されますが、ジャーナリングファイルシステムにはなりません。

語源/由来

"-j"は"journal"の頭文字で、ファイルシステムのジャーナリングを有効にするオプションです。
"ジャーナリング"(journaling)はファイルシステムにおけるデータの整合性を維持し、データの損失を防ぐためのテクニックです。ジャーナリングファイルシステムは、ディスク上の変更をログに記録し、クラッシュや突然のシステム停止の際にログを元にデータを復元します。このログ(ジャーナル)がジャーナリングの基本的な要素であり、"-j"オプションはジャーナリングの有効化を指示します。

- 使い方:

1.`mkfs`コマンドを入力します。

2.`-j`オプションを使用して、ファイルシステムに日誌を有効にします。

3.`/dev/sda6`などのデバイスを指定して、ファイルシステムを作成する対象のデバイスを指定します。

説明

- これらのコマンドはLinuxシステムでファイルシステムを作成するために使用されます。
- "ext3"はファイルシステムの種類で、ジャーナリングファイルシステムとして知られています。
- ジャーナリングは、データの整合性を保つために非常に重要で、クラッシュや障害の発生時にデータ損失を最小限に抑える助けとなります。

これらのコマンドを使うことで、新しいファイルシステムを作成し、ジャーナリングを有効にすることができます。これはデータの安全性と整合性を確保するために重要なステップです。